豊橋発の優しい嘘「バスの来ないバス停」で
認知症高齢者の徘徊を防ぐ
9月3日放送のCBCラジオ『北野誠のズバリ』、「松岡亜矢子の
地元に聞いちゃうぞ」のコーナーでは、認知症高齢者のケアと
して注目されている「バスの来ないバス停」を紹介しました。
バス停が高齢者を守る仕組み
愛知県豊橋市のグループホーム連絡協議会のメンバーが始めた
ユニークな取り組みとは、認知症高齢者が暮らすグループ
ホームの前に「本物のバス停」を設置するというものです。
施設から外に出ようとした利用者は、バス停を見つけると
「バスを待とう」と立ち止まります。
その間に職員が声をかけ、安全に保護できる仕組みです。
“本物のバス停”にこだわった理由
「バスの来ないバス停」はもともとドイツで考案されたもので、
設置後に大きな効果を発揮したことから、世界的に注目された
取り組みです。
特にこだわったのは「本物のバス停」であることです。
内藤さんは次のように話します。
お年寄りの方は目が肥えているので、『これバス停じゃないよね』と
感づくらしいです
「家に帰りたい」に寄り添う
認知症高齢者が施設から出て行こうとする理由の多くは「家に帰りたい」
という思いだといいます。
地域全体を守る優しい嘘
この「バスの来ないバス停」は、グループホームの利用者だけでなく、
地域の認知症高齢者の方にも効果を発揮しています。
認知症ケアの新しいアプローチとして注目される「バスの来ないバス停」。
優しい嘘が生み出す安心と安全の輪が、今後さらに広がっていくことが
期待されます。